学校長挨拶

「未来社会をよりよく生きるために必要となる幅広い能力」を育てる 

今、私たちは、Society5.0社会において、世界中の人々と協力してSDGsの達成を目指す挑戦の時代を生きています。「AIやIotがもたらす変化の中で、どうすれば人間としての強みを発揮できるか」、「気候変動・感染症・貧困や紛争などの地球規模の脅威を減らしていくにはどうしたらいいのか」、「少子高齢化が進行する10年後の日本をどうするのか」、目の前には、社会全体で考え、取り組まれている数々の大きな課題があります。

本校では、生徒たちが、こうした大きな課題に連なる自分なりの小さな問いを生み出し、その問いへのアプローチを図るプロセスを通して、「社会とのつながりの中でものごとの本質を見極める力」、「自分なりの課題を設定することのできる柔軟な思考力や判断力」、「多様な他者と協働しながら課題に向き合い、挑戦していくための表現力や行動力」といった幅広い能力を身に付け、社会の持続可能性に貢献できる自律的な学習者として成長できるようにすることを目指しています。

そのため、教育活動の設計図となる教育課程においては、「総合的な学習の時間=TOFY(Time Of Fuzoku Yokohama)」を扇の要とし、教科等の学習は勿論、学校行事、生徒会や委員会の活動など、あらゆる教育活動を横断して「問題発見・問題解決」の場面を設定しています。また、一人一台のWEB端末となるPCを学校でも家庭でも活用できるBYOD(Bring Your Own Device)環境を生かした「協働的な学び」を重点とするカリキュラムマネジメントを進めています。

 中等教育の前期課程である中学校3年間を貫く問題解決と協働の日々は、生徒たちの自律的な学習態度を形成し、生涯にわたって学び続けることを動機づけながら、卒業後に参入する中等教育の後期課程をどのように過ごすか、主体的に考える態度にも結び付いていきます。

 今後も、生徒一人一人が、未来社会をよりよく生きるために必要となる幅広い能力を獲得・更新しつつ、豊かな自己形成を図ることができるよう、学校組織を挙げて教育研究に努め、教育活動をアップデートし続けていきたいと思います。